株式会社ファーストネットジャパン

教えてください!大阪の企業![第11弾]

2017/06/14 株式会社ファーストネットジャパン 対談記事

文責:平松雅矢/小川内遥菜

 

「教えてください!大阪の企業!第11弾~株式会社ファーストネットジャパン編」

最近注目されているIT企業!!でも実際にどんな事をしているんだろう?今回は、ファーストネットジャパンの齊藤社長にお話を伺いにいきました!

 

 ~取材企業紹介~

株式会社ファーストネットジャパン(参照URL: https://www.1st-net.jp

・所在地:大阪市中央区

・事業内容:webサイト制作事業、webシステム開発事業、デザインサービス、htmlコーディング下請け

サービス、WordPress導入システム、webマーケティングサ-ビス、翻訳サービス、webメンテナンスサービス 

 

~取材隊員紹介~

まや

常にメンバーのことを考えてくれる4年生。

 

ゆうか

頼れるお姉さん、いつも癒してくれます。3年生。

 

チャイ

向上心たっぷりな、元気娘2年生。

 

おぎゃ

初の取材アポを獲得し、今後の成長が楽しみな2年生。

 

 

 

チャイ:「本日はよろしくお願い致します。まず簡単に会社の紹介をお願いできますでしょうか?」

 

齊藤社長:「まず僕がフリーランスとして1998年に起業したことが始まりですね。web制作会社が無いころに立ち上げました。HPを作る所はありましたが、デザイン会社がしていたんですね。まだwebに特化したHP会社は無かったので作りました。私自身プログラマーでしたので、デザインはそんなに得意ではなかったのですが、プログラミングが出来たので仕事は成立していました。2000年を超えるとデザインも必要になり始めたので社員を雇い、事業拡大をしました。2004 年に法人化して今は14期目です。仕事内容はHP制作やデザイン、HTMLのコーディング、翻訳といった4本柱でやっております。社員は技術者、ディレクター、営業が所属しております。 現社員は5人で女性2人、男性3人ですね。」

 

チャイ:「起業に至った経緯を教えていただけますでしょうか。」

 

齊藤社長:「中学校の時からパソコンを触っていましたね。大学では触っていなかったんですが、新卒で入社した会社でHPを作ろうという時にプロジェクトメンバーに選ばれて作ったのが最初でした。それが1997年くらいですかね。その手応えから『これは仕事になるな』と思いました。」

 

チャイ:「その会社は何をされている会社だったのですか?」

 

齊藤社長:「不動産系の企業ですね。」

 

チャイ:「web系の会社に入られたわけではないんですね。ちなみにプログラミングに興味 を持たれたキッカケは何ですか?」

 

齊藤社長:「元々ゲームが好きでしてね、小学校3、4年くらいにファミコンが出てきたんですね。そしてパソコンも流行り出して、周りが持っていたから親に買ってもらって、ゲームを自分で作ってみようかなと思ったんです。」

 

みんな:「すごいですね!」

 

齊藤社長:「中学校、高校はパソコンでゲームを作って遊んだりしていました。」

 

チャイ:「プログラミングをしている時の一番の面白い点は何ですか?」

 

齊藤社長:「何かを作ろうとするとき最初はプログラムできるなと思ってやってみるんですが、出来ないことがあるんですよ。これを一日がかりで解いた時の達成感は非常に面白いですね。」

 

チャイ:「HPを作る時にデザインもされていると仰っていましたが、デザインする際に決められていることはあるんですか?」

 

齊藤社長:「デザインをする時は一つの枠組みがあって、それをプロデューサーが作ってくれますね。そのレイアウトを設計図としてデザイナーに渡して作ってもらっています。」

 

チャイ:「営業では、主にどのような仕事内容をされているのですか?」

 

齊藤社長:「営業はHPの案件を取ってくるのが仕事ですね。制作会社に対して複数社から提案があり、提案が良ければ仕事が入ってくるという流れです。ただ基本的には受注案件が多いので飛び込みで電話をかけていることは少ないですね。」

 

まや:「受注ということはクラインアントからの口コミで紹介されているのが多いんでしょうか?」

 

齊藤社長:「紹介も今でこそあるけどね。基本はSEO対策の効果もあり、HPから問い合わせが来ていると思います。」

 

おぎゃ:「そうなんですね。貴社の強みはどういうところにありますか?」

 

齊藤社長:「WEB制作会社は大阪にも1000社くらいあると思うんですが、強いて言うなら優位なのはWEBに関しては全部サービス提供が出来るところですかね。自社でデザインからシステムも全て網羅しています。

 

ゆうか:「HPで拝見しましたがアフターフォローもされているんですよね。」

 

齊藤社長:「もちろんしていますよ。更新ができないお客様には継続的なお付き合いをしていますね。」

 

チャイ:「取引の期間はだいたい決まっているんですか?」

 

齊藤社長:「期間は半年に一回くらいのお客様や1年に1回のお客様など様々ですね。」

 

チャイ:「取引先として多い業界などもあるんですか?」

 

齊藤社長:「業界は絞っていなくてまちまちですね。それこそ色々なHPを作れるのがデザイナーにとっての楽しみだと思います。」

 

チャイ:「デザイナーさんによって枠組も変わってくるのでしょうか?」

 

齊藤社長:「常にトレンドがあって時代ごとにどんどん変わっていくので、その傾向に合わせて作って もらっていますね。」

 

ゆうか:「ちなみに今年はどんなトレンドなんですか?気になります!」

 

齊藤社長:「2016年はファーストインパクトとして動画を出すことが多かったんです。そこにキャッ チコピーが流れてくるみたいなやつですね。」

 

みんな:「あ、確かに多かったですね!」

 

齊藤社長:「2017年には勢いが落ちるとは言われていますが、まだ流れは来ています。また、2015年グラデーションを使わないデザインが多かったのですが、今年はグラデーションを使う傾向が出てくるとも言われていますね。お客様は基本的に他社のHPを見て似たものを作って欲しいという頼み方をしてくるんですね。」

 

チャイ:「そうなんですね~。仕事をされている時に一番大切にされていることは何でしょうか?」

 

齊藤社長:「当たり前の話になりますが、絶対に納品することですね。お客様からの指示は絶対に守ることを徹底しています。出来ないなら『出来ない!』と最初に言うことにしていますね。一方で、やるなら絶対に守るということです。お客様の都合で変わるのは致し方ない場合もありますが、こちらから信頼を崩すようなことはしません。また取引先との関係性も非常に大切にしていますね。」

 

チャイ:「そのように思うようになったきっかけは何でしょうか?」

 

齊藤社長:「会社は倒産しないことが目的であって、それかパートナーたちに支えられて成り立っているんですね。私利私欲のためであれば、従業員もクライアントもついてこないと思っています。だから皆様に感謝しながら経営をしていますね。そう考えると、なぜブラック企業は起こるんですかね(笑)」

 

みんな:「そうですね(笑)」

 

ゆうか:「先ほどに関連してですが、納期が間に合わないようなギリギリの時は無いのでしょうか?」

 

齊藤社長:「間に合わない時は基本的に無いですね。設計時に数日早く終わるようには設定しておいて、終わらなさそうだとなれば、全員で協力して終わらせています。」

 

チャイ:「2020年に向けて動かれていることはありますか。」

 

齊藤社長:「起業した時からIT企業で日本一になることを目指していますね。」

 

チャイ:「そうなんですね!ちなみに取引されているクライアントは、どれくらい、いらっしゃるんですか?」

 

齊藤社長:「企業と取引をされている下請け企業は固定で入ってくるだろうけど、うちは毎回新しい企業様を開拓しています。」

 

チャイ:「年間の売上はどれくらいなのでしょうか?」

 

齊藤社長:「だいたい4000~5000万円くらいですね。」

 

チャイ:「では、今後に向けてどういった人材なら採用したいと思われますか?」

 

齊藤社長:「なかなか教育に時間をかけている暇は無いから即戦力を求めているんですね。学生のように0から教えなくてはならない人を雇うのは厳しいのが現状です。」

 

チャイ:「そうなんですね、今は新卒採用をされていないんですね。会社の福利厚生として力を入れているものはございますか?」

 

齊藤社長:「至って、普通かなと思いますね。」

 

おぎゃ:「HPを拝見した時に女性が写っていた、社内は女性が働きやすいのかなと感じていました!」

 

齊藤社長:「そうですね。『残業はなるべくするな』ということは言っていますね。あっても 1 日に1~2時間あるくらいで、月10時間も無いですね。」

 

みんな:「そんなに少ないんですね!」

 

齊藤社長:「プライベートの時間を増やすことで色々な情報が入ってきて、新しいトレンドも仕入れやすくなりますよね。だから、女性が働きやすいように意識はしていますが、福利厚生として特別には思っていないので特段は言わなかったんです。僕も早く帰って子どもと遊びたいですしね(笑)皆さんが働きやすい環境を提供することで仕事に良い影響を還元してくれればと思いますね。」

 

チャイ:「非常に良いですね。他の経営者からよく伺うのですが、仕事が仕事ではないという 感覚はありますか?」

 

齊藤社長:「そうですね~仕事ではあるんですけど、趣味に近い感覚ですね。」

 

チャイ:「やはりそうなんですね!!」

 

齊藤社長:「気にするのは納期だけですね。」

 

ゆうか:「プライベートで趣味などはお持ちですか?」

 

齊藤社長:「逆に趣味は特に無いんですよね(笑)2000年に結婚したんですけど、それまでも特段の趣味は無かったですね。そもそも物事にはまりやすいタイプでは無いんですよね。ただ最近は子どもと遊ぶことですかね。土日に勝手にどこか遊びに行くと怒られますし(笑)」

 

みんな:「(笑)」

 

齊藤社長:「だから仕事でストレス解消されるという感覚になりますね。」

 

みんな:「えっ、そうなんですか!(笑)」

 

齊藤社長:「子どもたちとずっと遊んでいるとストレスになってくるんですよ(笑)だから子どもたちが寝てから2時くらいまでプログラミングをしたりしている時が楽しいです。」

 

チャイ:「では仕事のプログラミングが本当に趣味ですね!(笑)」

 

齊藤社長「確かに天職ではあります。ただ経営者である以上はマネジメントをしないといけないんで、昔のように技術者をやっているだけではダメですからね。そういう意味ではたまに思いっきりプログラミングがしたくなることもありますね(笑)」

 

チャイ:「そろそろ最後の質問に移らせていただこうと思うんですが学生に向けてメッセー ジはありますか?」

 

齊藤社長:「そうですね。むしろ学生さんに聞きたいんですけど、仕事に関する意識はどう思っているんですか?昔から言われるブラック企業では、愛社意識があって馬車馬のように働くのが普通でしたけどね。」

 

みんな:「そうですね。」

 

齊藤社長:「『昔は苦ではなかった。この違いはなんでなんだろう?』と思うことはありますね。一つ違いとして、当時感じていたのは『僕たちはいつか上に行ける』というような目標・野心があったんです。そういう学生は社会に出てからも伸びると思います。今の学生は少ないかもしれないけど、それはそういう価値観だし良いと思っています。ちなみに就職してから結婚し子ども産んで、というライフプランはありますか?」

 

女性陣:「はい、ありますね。」

 

齊藤社長:「どのようにワーク・ライフ・デザインを考えてますか?昔は専業主婦が普通であったけど、今は違いますよね。」

 

チャイ:「私は両親が共働きで母親が働く姿を見て育ってきたので、私もそのように働きたいと思います。まさに先ほどの趣味のようにこなしていけるようになりたいですね!ただ同世代の考え方とはズレるんですけど…仕事は人生経験としてやって、主婦になりたい人達が多い気がしていますね。」

 

齊藤社長:「やはり、そういう人たちが多いですよね。公務員と結婚できたら良い、また、その方が安心だと考えたりされますよね。」

 

みんな:「そうですね。」

 

齊藤社長:「個人的な考えで恐縮なんですが、僕はね公務員が嫌いなんですよね。公務員というより、安定と言われているような仕事は大嫌いなんですよね。だから経営者になっているのだと思いますが。結婚からズレましたね(笑)(おぎゃのほうを向いて)あなたはどうですか?」

 

おぎゃ:「私は夫次第ですね。」

 

ゆうか:「私はずっと仕事を続けていたいです。女子大の講義でアンケートを取っていたんですけど、結婚したい派は30歳の前半までに結婚を考えている人が多く、そこから続けるか退職するかは別れましたね。私自身は社会に出たならやれるところまでやりたいと考えています。」

 

齊藤社長:「まさに僕も同感でね、『仕事をするなら上を目指せ』とよく考えていましたね。男性は昔から働くことが当然だったので特にそういう考え方なんですよ。女性全員の意識が底上げされていくことで、女性に働きやすさも広まるのではないかと感じますね。」

 

チャイ:「私も本当にそう思うんですよね!」

 

齊藤社長:「男性は何が何でも働かざるを得ないから、家族のため給料を上げたいなどと上を自然に目指すんですよね。ただ半分ほどの女性が悠々と生活したいと思っていると、なかなか女性の地位は上がるのも難しいと思います。やるなら役員まで登りつめる気概で頑張って欲しい。当然その上で障害が出てくると思いますが。」

 

チャイ:「私は子どもが産めなかったら養子を取りますね(笑)」

 

齊藤社長:「その手もあるけど、共働きで単身赴任だと子育てが大変ですよね。嫁の妹が、会社全体の営業の実績トップ5の人がいたんですよ。」

 

みんな:「すごいですね!!」

 

齊藤社長:「ただ子どもは欲しいという話になって、8つくらい下の部下と結婚しましたね。ただ彼女の方が全国を飛び回っているんですよね。子どもは欲しいが仕事も面白いとなっていて24時くらいに帰ってくることもあったんですよね。ただ結局は辞めたんですよね。」

 

みんな:「もったいないですね。」

 

齊藤社長:「ただ、会社の方から『もう一度戻ってきて』と言われたので二つ返事で戻っていきましたね。子どもがいる間は在宅ワークで構わない。必要時はパソコンで会議して、2週間に1度程度オフィスに出社するくらいで良いんですよ。さすがしっかり働きやすくされているなと感じましたね。」

 

みんな:「本当ですね~!」

 

齊藤社長:「学生の方々へメッセージというよりも、まず弊社のような企業を知る機会はほぼ無いですよね。私自身も学生時代は大手を受けていましたし。」

 

チャイ:「やはり情報量が少ないせいですかね。」

 

齊藤社長:「それもあるかもしれないけど、情報自体にどこまで魅力があるかですよね。新卒で同期が 1、2名だけよりたくさん入った方が楽しいに決まっていますよね。」

 

チャイ:「それを変えていくために学生にも興味を持ってくれるように私たちも取材をさせてもらっています!」

 

齊藤社長:「なるほどですね。『就職先はどこであれ、仕事をするなら上を目指せ。大志を抱け』ということを伝えたいですね。」

 

みんな:「本日はありがとうございました!!」

 

【取材後の感想】

まや:お話を聞いていて本当に今の会社を嫌な仕事としてではなく、好きな仕事にされているのだと感じました。私自身も就職する上で忘れてはいけないことを教えて頂きました。ありがとうございました。

 

おぎゃ:私は、webに関して興味があり、とても勉強になりました。web系以外の話も聞けてとても楽しかったです。自分の好きな職業に就けるってとても幸せなことなんだと感じました。

 

チャイ:齊藤様は、web制作業界のあれこれをわかりやすくお話しして下さり、新たな分野への知識が広がりました。"自分が好きなことを仕事にしているから、仕事をしている感覚はない。ともかく楽しくて仕方がない"との言葉には驚かされると同時に、自分もそう思える仕事を絶対に見つけたいと強く思いました。 貴重なお時間をありがとうございました!

 

ゆうか:「好きこそ物の上手なれ」という言葉がピッタリの取材になったと思います。私自身が就活を意識する上でもとても参考になりました。好きなことを「極め」た齊藤様、お忙しい中、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました! 

 

最後までお読みいただきありがとうございました!次回もお楽しみに!!